満席。締め切り。
日本酒は熟成させると旨い。
旨いのだ。
全人類に知ってほしいことだが、まだしばらく時間がかかる。なぜ、隠れキャラ的存在なのだろうか?どうすれば認知されるのか?ふと、思索に耽るなか気づいたことがある。
熟成酒はかっこ悪い。いや、熟成酒ではなく造り手が「熟成を語ることがカッコ悪い。」のではなかろうか?
腕利きの大工さんや一流の料理人は最高の技をもって仕事にあたる。丁寧に継がれた梁は屋根の裏に隠れ、隠し味を自ら語りだす料理人はいない。丁寧な仕事に触れればなにか違うなと感じるがその正体には気づきにくい。それでも、職人と受け手の間で言葉に出さない絶妙な空気感の中で気持ちのやりとりが生まれる。
それが粋である。
造り出した酒は熟成によってさらに良いものに仕上がる。つまり、日本酒における熟成も最高の酒を作り上げるための技。熟成文化が廃れたわけでも、人気がないわけでもない。当たり前のようにそこにある。だから、隠すのである。
しかし、今や空気感はデジタル信号に、粋は映えにかわり、言葉にしても渦のように飲み込まれる現代では隠されるものが生き残るには厳しい時代。
それならば、熟成を語ってもカッコ悪くない場を作ればいい。
酒を売らない酒屋の使命である。
いにしえ熟成塾。
造り手と超至近距離で交流しながら日本酒の熟成について学べる会を開催します。
いにしえ熟成塾の趣旨
酒質を向上させるため、熟成という工程を積極的に取り入れている銘柄の杜氏さんをお招きし、様々な視点で日本酒の熟成についてお話頂きます。参加者の皆様にはそのお酒を試飲しながら造り手との交流を通じて、中で粋な呑み手の世界を探って頂きます。
※なお、前述の本文は店主の考えによるものです。お招きする杜氏の発言ではありません。
開催概要
第一回目(vol.1)はいにしえ酒店 の主要銘柄のひとつである、吉村秀雄商店の「車坂」を醸す藤田杜氏をお招きします。「車坂」という銘柄への想いをはじめ、日本酒の熟成についての考えをお話いただきます。
【銘 柄】吉村秀雄商店 車坂
【開催日】 5月22日(日)
【時 間】
第一部:13:00 〜 15:30(90分)満席御礼
【会 場】いにしえLABO(いにしえ酒店 2F)
【定 員】10名
【内 容】
・杜氏トークセッション
・現行品主要商品の試飲(7種類)
・販売前熟成中商品の試飲(3種類)
・質疑応答
・アンケート
【提供物】
・試飲酒は10種類、全て180ml の小瓶に詰めて提供しますのでお持ち帰り頂けます。ご自宅でもじっくり味わって頂けます。
・車坂おちょこ 1個
【参加費】10,000円(税込)
※上級者向けの内容ではありませんが、語彙や単語の解説は行いません。醸造に関する専門的な知識を学ぶことが目的ではありませんので一般の方の積極的な参加をお待ちしております。
提供酒
・車坂 山廃純米大吟醸酒
・車坂 山廃純米吟醸酒
・車坂 山廃純米酒
・車坂 純米大吟醸酒
・車坂 特別純米酒 Junmai Superieur
・車坂 純米酒
・車坂 魚に合う吟醸酒
・未販売酒 2015(H27BY)
・未販売酒 2018(H30BY)
・未販売酒 2019(R1BY)