初秋になると出荷される秋あがりというお酒がある。冬から春先にかけて搾ったお酒をひと夏熟成させてバランスが整ってきた頃合いを見計らって出荷される熟成酒のひとつ。蔵によってはふた夏やそれ以上熟成させて出荷させることもある。いにしえ酒店としては熟成酒の入門用に一度は口にしていただきたオススメのお酒である。
入門用でもあり、飲食店でも目にする機会が多い「秋あがり」だが、中身について疑問に思ったことはないだろうか。
新酒の売れ残った酒を火入れして秋に出荷しているだけなんじゃないの?
秋あがり用の酒を仕込んでいるの?
いにしえLABOは飽くなき探求心をもって酒の価値を最大化することを信条にしています。ちょうど季節は新酒ができあがる時期。遠慮することなく、そんな疑問を熟成酒の雄である木戸泉酒造の荘司社長にぶつけてみた。
「木戸泉では秋あがり用に、熟成のことを考えて少し甘めの酒質にしてますよ。」
「通年商品や新酒販売するお酒とはまったく別の枠で作っています。」
10ヶ月程度とはいえ、出荷する頃の味わいを見越して酒造りをしているのである。つまり、造り手からすると新酒の状態は商品として不完全な状態であり上槽したところで製造途中なのである。熟成という行為を経て始めて商品となる。
あぁ〜、不完全な状態を知りたい。
うっかり声が漏れたのか、察してくれたのかはわからないが。。。
「”研究用”ということで少し出荷しましょうか?」
天の声。
「是非、よろしくおねがいします!」
ということで、いにしえLABO研究員と未来の研究員となる皆様に「秋上がる前」のお酒がどういうものなのか、専用のお酒がどういう酒質かを体験していただくための【いにしえLABO酒】を緊急販売いたします。
11月26日には上槽(お酒を搾ること)なので11月25日締め切りです。
販売商品の内容
2022年 初秋に「木戸泉 秋あがり 純米酒」として販売されるお酒の新酒の状態を知って頂くため、醪(もろみ)を多く残した超粗濾しの状態と圧搾機にかけて搾った無濾過生原酒を各1本。また、飲み比べ用に2021の秋あがりを一本。さらに、ご自宅での貯蔵用に無濾過生原酒または超粗濾しにごりのうち1本をお選びいただけます。
- 2022年 秋あがり用 仕込酒 無濾過生原酒
- 2022年 秋あがり用 仕込酒 超荒濾しにごり
- 2021年 秋あがり(比較用)
- 自家熟成用に①または②のうち1本
※1,2,4は要冷蔵。表ラベルはありません。
販売価格
7,480円(税込)/720ml × 4本セット
※バラ売り、一升の設定はありません。